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コラム

セキュアな「テレワーク」で学校の働き方改革を

セキュアな「テレワーク」で学校の働き方改革を

目次

第一章 「テレワーク」でライフ・ワーク・バランス実現と生産性向上

政府の提唱する働き方改革は、長時間労働をなくし、処遇格差を改善、多様な働き方を可能として誰もが活躍できること、ライフ・ワーク・バランスを実現し生産性を高めることを目指します。取り組みの中で、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方、「テレワーク」が推進されています。

コロナ禍も契機となり様々な業種で急速に「テレワーク」が浸透しました。しかし、教育現場ではなかなか進みません。もちろん、児童生徒と直接向き合う時間を全て「テレワーク」とはいきませんが、成績管理や打合せ、報告書作成、外部対応と、「テレワーク」を活用できる教員の業務も多いのではないでしょうか。導入できない理由に情報漏洩などセキュリティへの不安も聞かれます。それならば、ICTを活用したセキュアな「テレワーク」で不安を解消し、学校の働き方改革を考えて行きませんか。

第二章 教員の深刻な長時間労働・持ち帰り業務の実態

長時間労働の実態

教員の長時間労働について耳にすることが多いと思います。2018年のOECDによる国際調査TALIS(Teaching and Learning International Survey:国際教員指導環境調査)によると、日本の教員の週あたりの勤務時間は中学校56時間、小学校54.4時間と参加48カ国中で最長です。参加国平均は38.3時間で、日本の教員の長時間労働は際立っています。

セキュアな「テレワーク」で学校の働き方改革を

「OECD国際教員指導環境調査(TALIS)2018報告書 -学び続ける教員と校長- のポイント」(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2019/06/19/1418199_2.pdf) より引用し加工

文部科学省では「学校における働き方改革」を強く推進し、教員の超過勤務を1ヶ月45時間、1年間360時間までとする「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」を指針として示しています。しかし2021年度の実態調査を見ても、改善傾向にはあるものの、依然として問題が残ることが明らかです。例えば中学校では40〜50%余りが月の超過勤務45時間を超えており、80時間を超える過労死ラインに達している教職員もあって、危険な状況です。

セキュアな「テレワーク」で学校の働き方改革を

「令和3年度教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査結果の概要」(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/content/20220304-mxt_zaimu-000019724_1.pdf)より引用し加工

持ち帰り業務の実態

持ち帰りによる業務も看過できません。日本教職員組合が全国の公立学校の教職員7014名にWeb調査を行なった「2021年 学校現場の働き方改革に関する意識調査」では、「2/3の教員が持ち帰り業務を行なっており、1日あたりの平均で平日45分、週休日は1時間17分になる」という結果が公表されています。

この結果から、学校が教員の自宅での業務によって支えられている面もあるということが見えてきます。また育児や介護を担う教員は、持ち帰りができなければ業務が回らないことがあるでしょう。一度帰宅して育児や介護を済ませてから再登校をするなど、あまりに非効率で心身の消耗は計り知れません。

第三章 学校でなくてもできる業務はセキュアな「テレワーク」で

もちろん、手放しに持ち帰り業務を推奨できませんし、勤務時間の適正な管理を徹底すべきです。ただ、教員それぞれのライフステージの変化、仕事と個人の生活のバランスを考えると、学校でなくてもできる業務を教員の都合に合わせて柔軟に行えることは大きなメリットとなるはずです。

データの持ち出しが大きなリスクに、持ち出しのない安全な「テレワーク」を

セキュリティ対策が進んでいる校内から、データやパソコンを持ち出すことは情報漏洩の大きなリスクにつながります。教員は申請の手間に加えて、盗難や紛失といった危険にさらされるのです。データを移動させることが危険なので、持ち出さずに教員の自宅のパソコンから校内のデータにアクセスできればよいのです。それは職員室と同じセキュリティレベル、同じ操作性で、まるで職員室にいるかのように自宅のパソコンから校内のデータへ安全にアクセスできる環境でなくてはなりません。危険だからと禁止するのではなく安全性を確保した「テレワーク」環境を整備することが重要です。

セキュアな「テレワーク」で学校の働き方改革を

第四章 適切なテレワーク方式の選択

業務再現性が高く、セキュリティ・コストバランスが良いリモートデスクトップ方式

どのような方式が学校の「テレワーク」に適しているのでしょうか。総務省が公開する「テレワークセキュリティガイドライン(第5版)(令和3年5月)」には、「VPN方式」、「リモートデスクトップ方式」、「仮想デスクトップ(VDI)方式」、「セキュアコンテナ方式」、「セキュアブラウザ方式」、「クラウドサービス方式」、「スタンドアロン方式」と7つの基本的なテレワーク方式の特徴がまとめられています。

その中で「リモートデスクトップ方式」に注目します。自宅パソコンから、校内ネットワークに設置されるパソコンのデスクトップ環境に接続して遠隔操作をする方式です。業務再現性が高く、セキュリティやコストをバランスする使い方を想定しています。学校と同等の業務が可能で、同等のセキュリティレベルを保て、テレワーク端末へのデータ保存制限が容易といったメリットがあります。

セキュアな「テレワーク」で学校の働き方改革を

「テレワークセキュリティガイドライン(第5版)(令和3年5月)」(総務省)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000752925.pdf)を加工して作成

第五章 簡単セキュアな「Yubi Plusリモートアクセス」

USBセキュリティ鍵にタッチするだけのリモートデスクトップ

「Yubi Plusリモートアクセス」は、シンプルで簡単、導入コストが小さく、効果的とバランスのよいリモートデスクトップソリューションです。教員は専門的な知識、難しい設定や操作が不要です。初回のみ数分程度のセットアップを行い、あとは自宅のパソコンでIDとパスワードを入力したらUSBセキュリティ鍵を挿入してセンサー部にタッチするだけで職員室のパソコン画面が表示され、遠隔操作できるのです。

セキュアな「テレワーク」で学校の働き方改革を

USBセキュリティ鍵をポートから抜けば、すぐに校内のパソコンへのアクセスを遮断します。再びUSBセキュリティ鍵でログインすると切断時の状態から業務の再開が可能です。ちょっとした離席時も手間なくセキュリティを保てるため安心です。

職員室と同じセキュリティレベル、管理機能を「テレワーク」で

自宅パソコンへのデータ流出を防止

画面のみが転送されるためデータ流出には繋がりません。USBメモリやハードディスクの使用、自宅パソコンへの情報コピー、自宅プリンタへの出力は全て制限されています。誤操作による情報流出も防止します。

多要素認証機能

ID・パスワードを知っていること(知識情報)、教員専用のUSBセキュリティ鍵を所持していること(所持情報)、自宅パソコンのデジタル証明書の組み合わせが全て揃わなければ認証されません。多要素認証で強固なセキュリティを実現します。

不正アクセス防止

デジタル証明書を用いたリモートアクセスなので、アプリケーションをインストールした自宅のパソコンや学校貸与のパソコンからのみアクセスが可能です。万が一、USBセキュリティ鍵を紛失しても他のパソコンからはアクセスはできませんし、データの格納がないため情報漏洩の心配も不要です。

労務管理機能

接続時間の制限設定機能がありますし、アクセスログも管理できるため適切に労務管理を行えます。

まとめ

長時間労働と持ち帰り業務の常態化、そして進まない「テレワーク」。教員を取り巻く環境はとても過酷です。児童生徒の学びを支える教員は疲弊し、優秀な人材が集まりにくくなることも危惧されます。質の高い教育を持続するために、教員の負担軽減、ライフ・ワークバランスの実現は差し迫った課題なのです。

時間や場所にとらわれず柔軟に働ける「テレワーク」は、解決策の1つとなり得るでしょう。家族と過ごす時間、趣味や自己啓発に取り組む時間は心身のゆとりにつながります。「テレワーク」で生まれた余裕は、教員が大切にしている児童生徒に向き合う時間に充てることができ、その結果、日本の教育がより豊かで質の高いものとなるはずです。

ICTの力で教員の熱意を支えるセキュアな「テレワーク」、そろそろ学校の働き方改革を推し進める時ではないでしょうか。